オホーツクエリア
接客 商品開発 ディレクター

【後編】商店街に新陳代謝を作り出す。網走市地域おこし協力隊を募集します(網走市・株式会社まちなか網走)

ただいま募集期間外

現在株式会社まちなか網走では網走市地域おこし協力隊の浦雅人さん(2020年度任用)が活躍しています。

浦さんは今年が3年目、任期の最終年度です。今回応募してくれた方は1年間、浦さんと一緒に活動し、その仕事を引き継いでいく予定です。

浦さんに網走で地域おこし協力隊になった理由、実際に活動して感じること、地域おこし協力隊の仕事と任期後の計画などについて話を伺いました。

ー網走で地域おこし協力隊になるまでの簡単な経歴を教えてください。

僕は神奈川県出身で網走に来る前は東京のIT企業で、エンジニア系人材派遣の営業職を2年間やっていました。実は大学進学のときに、地元の大学に進むか網走にある東京農業大学に進むかで悩んでいたこともあったんです。オープンキャンパスで網走に来ているんですよね。当時18歳の僕には網走でひとり暮らしするイメージができなくて、地元の大学に進学を決めたんです。

ーその後、網走の地域おこし協力隊に挑戦したきっかけは何だったんですか?

高校生ぐらいから田舎に住みたいなという思いは強かったんです。大学進学のときは踏ん切りがつかなかったけど、東京で仕事をしている内に、やっぱり網走で暮らしてみたいな、という気持ちがふつふつと高まっていたんですよね。それで、22歳の時に「行こう!」と決めたんです。先延ばしにしてもいいことがあるとは思わなかったし、行ったことで、仮にうまくいかなかったとしても、そのときは地元に帰って、どうにかなるかなと思っていました。

行く先を網走に決めたのは、オープンキャンパスで網走で何泊か過ごした経験が大きいです。結構楽しかったんですよね。地元にない自然とか、食とか、自分の記憶の中に残っていて。網走で何をするかを探している内に地域おこし協力隊の仕事を見つけて応募しました。
その時に、前回の #道東ではたらく の記事は参考になりましたね。就職サイトではよく分からなかった、田中さんの人となりとか、商店街の雰囲気とかも分かりました。

ー浦さんの現在の仕事について教えてください。

仕事は商店街の振興、網走のPRがミッションです。具体的にはゲストハウスWATARAとコワーキングスペースnascitaの管理、ふるさと納税の返礼品の管理とかが中心ですね。それと流氷ラスクのようなお土産品の開発みたいなこともやっています。

流氷ラスクについてはこちらから

僕と田中社長で「網走に甘いもののお土産が少ないよね」と話していたことが、流氷ラスクの仕事が始まるきっかけでした。社長が仲良くしている網走のダニエル・ドゥ・ノウさんがもともと流氷ラスクをつくっていたんですけど、それをもっと知ってもらうためにパッケージのリニューアルと販路の拡大をやったんです。

予算は補助金を使って、デザイナーさんにいくつかパッケージデザインを作ってもらい、SNSを使ってアンケートをしてみたりとか、お土産としてのリニューアルを具体化していきました。

販路拡大も進めています。人のつながりを生かして女満別空港やオホーツク流氷館さんでも販売を始めることができました。僕がやっているSNS経由でも問い合わせをもらって網走湖荘さんの販売が実現しています。

大きな額ではないですが、販売の売上の一部はまちづくり会社の収益にもなっています。

ー実際に網走で活動してみてどう感じていますか?良かったと感じることはありますか?

一番良かったなと思うのは人とのつながりが濃いことですね。それが東京で働いていた時とは圧倒的に違いますね。この辺りの飲食店に顔を出したら、だいたい僕の顔を知っていてくれて「あ、浦くん来てくれたんだ」みたいになるのはうれしいです。

東京ではお店で出している商品を目当てに足を運ぶけど、網走ではどちらかと言うと、「最近あの人に会ってないから、あのお店に行こう」という感じなんですよね。

地域おこし協力隊という仕事柄、皆さんに知っていただいているのもありがたいと思っています。

ー逆に困ったことや、後悔したことはありませんか?

困ったことは雪かきです。僕は一軒家に住んでいるんですけど、道路に出るまでに若干坂になっていて。雪が積もると道路までの道を雪かきするのがきついです。アパートだったら違ったと思うんですけどね。とにかく雪かきが大変。でも、それ以外に困ったことは思いつかないですね。網走ってそこまで田舎でもなくて買い物も全然困らないですね。
後悔については全くしてないです。新しくできたつながりもたくさんあって、すごく楽しいし、後悔は1ミリもしてないですね。

網走の人と一緒に活動する浦さん(後方から2列め中央)

ー残りの1年間の任期でやりたいことはありますか?

まだあまりできていないですが、自分が主体で推進するイベントの企画をできたらいいなと思っています。あとはSNSについても盛り上げていこうと思っています。

ー任期後についてはどんなことを考えていますか?

いろいろとお話を頂いていて、今考えているところです。これまでの2年間で何を一番頑張ったかな?と考えると、僕は網走の人との関係性を築くのを頑張ったなと思うんです。だから、できることならこの関係性を生かして、ここに残って仕事をしたいと思っています。

正直に言うと、場所は地元であっても、網走であってもどっちでもいいなと思うんです。ただ、自分が一緒に働きたい人や、一緒に暮らしたいと思う人に囲まれる環境にいたいなと思っています。そう考えると網走はとてもいいんですよね。

「網走ラブではないじゃん」って言われると、もしかしたらそうなのかもしれないです。でも、網走に住んでいる人はすごく好きです。それは僕にとって「網走ラブ」ってことなのかなと思うんですよね。

ー最後にこれから応募してくる人へのアドバイスやメッセージをお願いします。

僕はあまりそうではなかったんですけど、目的意識がしっかりした人であれば、僕よりもっと高いレベルのことにも取り組めるんじゃないかなと思います。それと、狭い街なので、ある程度人付き合いが苦にならない方のほうがいいかもしれません。

一緒に働ける期間は、仕事の引き継ぎはもちろんですけど、人間関係的な引き継ぎもできたらいいなと思っています。そういうのを苦手な人には無理強いしませんけどね。ただ、友達も知り合いもいない場所に来ると思うので、人とのつながりに救われることもあると思うんですよね。

これから応募して来る人にというか、ここに踏み出す前の過去の自分にアドバイスするとしたら「なんとかなるから」ですね。この地域の人はすごくフレンドリーに接してくれますし、社長も一緒に働きやすい人です。一歩踏み出して、ここに来た人には「お、来たんだ、じゃあ頑張ろう!」みたいなね。

<募集概要>
・採用元:網走市
・募集職種:地域おこし協力隊
・雇用形態:網走市の会計年度任用職員として任用
・給与:月給16万4100円~20万4200円
・待遇・福利厚生:社会保険完備(健康保険、雇用保険、労災保険)、年金(厚生年金)
・仕事内容:コワーキングスペース・ゲストハウスの運営
・勤務地:北海道網走市(コワーキングスペース「ナシタ」)
・勤務時間:8:45~17:30(休憩時間 1時間00分)
・休日休暇: 週休2日制、有給休暇10〜12日、年末年始休暇
・応募資格:要普通免許
詳細の募集要項と応募については、以下の募集ページをご覧ください。
https://www.machi-cen.com/%E7%B6%B2%E8%B5%B0%E5%B8%82

取材・文

吉田拓実

東京大学大学院博士課程修了、博士(農学)。 2011年より株式会社リバネスで主に科学教育事業に携わる。2019年夫婦で退社し、北海道網走郡美幌町で新規就農に向け研修を開始。2022年より「さいこうファーム」として営農開始。同時に夫婦で執筆ユニット「再考編集室」を結成し、地域や人の豊かさを日々発信しています。
写真は、左から、吉田拓実、吉田紡、百目木(吉田)幸枝
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