十勝エリア
飲食 接客 販売

創業100年の町の金物屋さんがゼロからつくる町のための「飲食店シェフ」と「金物店店長候補」を募集!

募集中  - 

丸イ末永金物店

士幌町

北海道の真ん中よりちょっと下、十勝地方にある士幌(しほろ)町。そんな士幌町に、長きにわたって地域に愛されてきた金物屋さんがあります。その金物屋さんとは、丸イ末永(まるいすえなが)金物店。

このお店が士幌で開業したのは、今から100年ほど前。地元の方をはじめとしたたくさんの方に愛されているお店です。

勇直樹さん(写真左)と佑子さん(写真右)

現在、経営に携わるのは、丸イ末永金物店の現社長・勇直樹さんと、佑子さんです。奈良県で出会ったお二人は、結婚を機に直樹さんの出身地である十勝に移住。直樹さんは2002年頃から丸イ末永金物店の水道工事事業の現場作業員として、会社を支えてきました。

また、プライベートでは4人の子どもを育てる親として、子どもを10人ほど呼んで誕生日会を開いたり、地域の子ども会の行事を企画したりと、「子ども」を生活の中心に据えてこられたお二人。

そんな直樹さん・佑子さんご夫妻が経営する丸イ末永(まるいすえなが)金物店さんでは現在、金物店の店長候補を募集しています。

創業100年の金物店の店長のお仕事、と聞いて「なんだか地道で厳しそう……」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、「昔から支えてくださった地域のお客様を大切にしつつも、商品のラインナップの見直しや、お店がよりよくなるような新しい取り組みをどんどん取り入れてほしい」と直樹さんは話します。

また、丸イ末永金物店さんでは現店舗の隣に飲食店を新しく立ち上げることになり、そのお店の店長兼調理人も募集しているとのこと。

長く続く金物店がなぜ飲食店をつくることになったのか。

そんな素朴な疑問を率直に聞いてみると、返ってきたのは「この町に必要なものをつくりたいんです」というお言葉。お話をさらに聞いていくと、お二人が抱く身近な人たちへの想いやお人柄の輪郭が浮かび上がってきました。

今回の「#道東ではたらく」では、北海道・士幌町 丸イ末永金物店さんの求人をご紹介します。

<こんな方におすすめ!>
・自分からお店を良くするための提案ができる方
・自分でお店を切り盛りしてみたい方(飲食店も金物屋も)
・地域に根ざした仕事がしたい方

<募集詳細はこちらから>
▼金物店の店長候補
・建築金物・家庭金物の販売
・電話での工事受付業務、清掃・配達業務
・合鍵の作製、簡単なパソコン入力業務
・新しい取り組みの推進

▼飲食店の店長兼調理人
・飲食店の運営(基本的には全てお任せします)
・コンセプト、運営形態、内装なども一緒に考えていただきます
(まずは気軽に問い合わせください。ぜひ一度お話ししましょう)

地元で100年間愛されてきた金物店を継いだ理由

─ 直樹さんが末永金物店の社長に就任されたのは、2020年ですよね。どういった経緯で、金物店を継ぐことになったのでしょうか?

直樹 2017年頃に、当時の社長(現会長)から「後を継がないか」と声をかけていただいたのがきっかけです。末永金物店の主な事業は金物屋と水道工事事業で、地元の農家さんや畜産農家さん、士幌町からの上下水道工事関連のお仕事がかなりのウエイトを占めています。長きにわたって事業を支えてくださっていたお客様がたくさんいるので、店をなくしたくないという気持ちがあったのではないでしょうか。

私は水道工事の現場の人間として、2002年頃からこの会社で働き始めた一社員だったのですが、こんな機会もそうそうないからと承ることにしました。お声かけいただいてから経営の勉強をして現在に至ります。

── 地域の方に愛されてきた金物屋さんなんですね。

直樹 これは地域の方から聞いた話なのですが、地域の商工会主催の会によく参加していたそうです。先代はそんなことはないと言っていましたが、士幌の事業者をけん引していったと、私は聞いています。

歴史を大切にしつつ、新しいアイディアも取り入れてほしい

── そんな末永金物屋さんでは現在、店長候補を募集されているとお聞きしました。今回は店長候補をどういった経緯で募集することになったのでしょうか?

直樹 私が社長に就任する前から働いてくださっていたベテランの女性社員がセカンドライフを楽しむために離職されることがきっかけです。店のことを一通り任せられる方がいなくなってしまうので、店長になるくらいの気概のある方が新たに入社してくれるといいなと思っています。

── 金物屋さんのお仕事って、具体的にどのようなものなのでしょうか?

佑子 販売、検品、品出し、配達など、一般的な販売員さんのお仕事とそれほど変わらないですね。ただ、お客さんに商品について尋ねられたときに受け答えできなくてはいけないので、店内の膨大な商品の場所と用途を覚えるのが最初は大変かな。DIYが好きで、工具に詳しい方のほうが仕事を早く覚えられるかもしれません。

直樹 あとは、遊びに来てくれた近所の方々とおしゃべりすることとか(笑)。

佑子 地域密着型のお店なので、人とかかわるのが好きな人のほうが向いているかもしれません。それからゆくゆくは、ガラス戸や網戸のはめこみ、合鍵づくりなんかも覚えてもらって、お店のことをまるっとお任せできるようになるといいなと思っています。

── 創業100年と長く続くお店の歴史を受け継いでくれる方に来てほしいですね。

直樹 確かに、昔からお世話になっているお客様を大事にしてほしいとは思います。ただ、何もかもをそのまま引き継いでほしいとは思っていません。変わっていく時代に合った新しいかたちに変化させてくれるような提案があるといいですよね。
たとえば、近所にホームセンターができて便利にはなりましたけど、金物屋だからこそできることもまだまだあると思っています。売れ行きの良い商品やそうでない商品を精査してラインナップを考え直すことはもちろん、ここだけにしかないオリジナル商品をつくったり、私が思いつかないような新しいことを始めたりと、お店がよりよくなるための提案を積極的にしてくれるような方が来てくれるといいですね。

士幌町を紹介した#ミルシルシホロの紹介誌面

「この町にとって必要なものをつくりたい」

── 金物店のほかに、新たに飲食店を始められるとお聞きしました。なぜこのタイミングで、飲食店をはじめることになったのでしょうか?

直樹 実は、もともとは飲食店をするつもりはなかったんです。

隣にある寿司店の大将が年をとったから店を閉めるということで、建物を買ってくれないかと声をかけてくださったんですよね。おそらく、地域のお付き合いをしていた顔見知りの人に買ってもらいたかったんじゃないかと思います。

うちの会長に相談したら「とりあえず買おう」ということになったのですが、使い道は考えていませんでした。それで、このお店をどうしようかと考えたときに、この町にとって必要なものをつくりたいと考えるようになったんです。

引き継いだ飲食店は金物店の真横にあります

─── この町に必要なものというと、具体的にどんなお店になるのでしょうか?

寿司屋のカウンターを活かす構想も(内装写真は文章最後に)

直樹 居酒屋や惣菜店ですね。

士幌町には人が気軽に集まれる居酒屋がほとんどないんです。また、スーパーも少なくて、そうしたお店から遠い場所に住んでいるご高齢の方は買い物に困ってしまいます。そうした困りごとを解決するために、昼は惣菜店、夜は居酒屋と、時間によって顔を変えるお店ができたらいいんじゃないかなと考えています。ただここも働く方と一緒に考えていきたいと思います。

それから、店舗の奥には寿司屋の大将が住んでいた住居があるので、そこを使わないなら託児所兼こども食堂をしてみてもいいんじゃないかなとか。まだ構想段階ではあるので、これから料理人になってくれる方と相談して決めたいとは思っています。

個室にもなる小上がりも(内装写真は文章最後に)

─── 町に根づいたお店をつくりたいというお気持ちは、金物屋さんの後を継がれて地域の方と関わる中で生まれてきたのでしょうか?

直樹 そうですね。やはり地域の方とのつながりの中でやっている会社ですし、地域の方に少しでもご恩をお返ししたい気持ちはもちろんあります。それから、託児所や子ども食堂の案に関しては、自分たちがもともと子どもが大好きで、里親や子どもの一時預かりなどをしていることと自然とつながっている気がしますね。

「子どもたちが楽しめる場を、手づくりするのが好きだった」

─── 勇さんご夫妻にとっては自然なことなのだとは思うのですが、里親や子どもの一時預かりは誰にでもできることではないと思います。そうした取り組みをしてみようと思ったきっかけはあったのでしょうか?

佑子 強いて言うなら、芦田愛菜ちゃんが里子役で出ていたドラマを見たことがきっかけの一つかもしれません。そのドラマの中には児童養護施設に預けられた子どもたちが、里親に引き取られていくシーンがあって。こうした親に恵まれない子がいるんだとしたら我が家に来てほしいし、うちに来てくれたら絶対楽しませてあげられるのにって思ったんです。

ちょうどその頃、夫も同じ気持ちだったみたいで、身近に里親をされている方がいらっしゃったことにも背中を押されて、7年前に里親に登録しました。今、うちには4人の子どもがいますが、そのうちの1人が6年前に我が家に来てくれた里子です。

直樹 自分たちの子どもがすっかり成長したときに、まだ子どもを育てられるし、育てたいと思ったんですよね。人の子だからどうとかっていう血縁にこだわりはなかったので、また子どもを育てられることが純粋にうれしかったですし、普通に楽しくやれてるんじゃないかなと思います。

佑子 そうそう。もともと、うちの子どもたちが小さいときに、近所の子たちを呼んで催しをするのが私たちも好きだったんですよね。だから、子どもたちを楽しませるというより、むしろ私たちが楽しませてもらっているというか。

─── どういった催しをされていたんですか?

流しそうめんイベントを開催した様子

佑子 子どもの誕生日会や町内の子ども会、お泊り会、ハロウィンなど、本当にいろいろなことをやりました。

直樹 縁日もやったよね。かき氷の道具を自前で揃えたり、水槽を切って水中コイン落としゲームをつくったり……当時は私たちも若かったので、今以上に一生懸命いろんなものを手づくりしてました。

佑子 私が一番印象に残っているのはやっぱりお泊り会かな。普通の一軒家に近所の子どもたちを20人ちかく呼んで、リビングに布団を敷き詰めて…夜ごはんにみんなでハンバーグをつくったり、公園の砂場に暗号を埋め込んで解読するゲームをしたりして楽しかったなぁ。

─── お二人のお話をうかがっていると、みんなが集まる場所を手づくりすることに、やりがいや楽しみを見出されている感じがします。

直樹 そうかもしれないですね。最近キャンプ場を自分たちでつくる人たちが増えてきたじゃないですか。僕はキャンプが大好きなので、うらやましくて仕方ないですね(笑)。そういう意味でも、これから飲食店をつくっていけるのは楽しみだなと思います。

─── 購入した物件も、DIYで改装するんですか?

直樹 飲食店の内装もできるだけ自分たちでやりたいと思っています。ただ、僕たちは水道工事のプロではありますが、調理器具周りのことは素人です。厨房やホールに実際に立って働いてくれる方の意見を反映したいので「冷蔵庫がいくつ欲しい」とか「こういう動線にしたい」といった要望をどんどん教えてほしいですね。ゼロからつくることを一緒に楽しんでくれるような方に来ていただきたいなと思っています。

時代に合った提案できる人と一緒に

─── 最後に、どのような人に来てほしいかを教えていただけますか?まずは、飲食店の料理人のほうから。

直樹 料理に関しては、応用力のある人が私は大好きですね。居酒屋メニューもできれば、イタリアンもできる。地域の人が集まる場所になりますから、ちょっとしたご要望にもすぐ答えてあげられるような人だといいかな。

あとは気さくな人。料理人もホールもそうですけど、人がよくないと、どんなにおいしくても店に行きにくくなってしまうと思うので。

それから、遠くからいらっしゃる場合はご家族で来てくれたらうれしいですね。店舗の奥には比較的新しい住宅もついていますし、地域に根差したお店を目指しているので、士幌にどっぷり浸ってくれる人がいいかなと思います。

─── 遠方からご家族で来られる場合、お子さんを預ける場所やパートをする場所はありそうですか?

直樹 士幌には0~5歳児が入れる認定こども園が1つありますし、今はどこも人出不足ですから、パートなどの働き口も町内だけでもたくさんあります。士幌よりも人の賑わいがある音更町や帯広市までも車で2、30分ですから、そう不便もないんじゃないかな。

佑子 私は横浜出身で、結婚を機に夫の地元である北海道に来たのですが、だだっ広い十勝が大好きで。中でも士幌町は面積の約60%は農耕地で、人口約6,000人に対して牛が80,000頭暮らしているんですよ(笑)。子育てするには、のびのびしていい環境だと思います。

─── 北海道で自分の店を開きたい方にはぴったりですね。次に、金物店の店長候補の方に求める条件があれば教えてください。

佑子 先ほどお伝えした販売、検品、品出し、配達などの基本的な業務ができる人。もちろん未経験からでも構いませんし、年齢や性別も問いません。重たいものを持ったり、汚れたりするので男性のほうがいいかなとは思いますが、長年働いてくれていたベテランの社員さんは女性でしたし、性別問わず歓迎です。

直樹 これも先ほどお伝えしましたが、新しい提案がある方だといいですよね。時代に合った新しい要素を取り入れていかなくてはと思っているのですが、現状だとそこまで手が回らないので。

あと、これは私の趣味ですけど、ここでしか買えないキャンプ用品なんかが開発できたらいいですよね。アウトドアブランドとコラボしたりして。そういうの、やってくれる人いないかな(笑)。

─── ありがとうございます。それでは、最後に「ここで働いてみたいな」と思っている方にメッセージをお願いします。

直樹 創業100年の歴史を持ちつつも、売上を地道に伸ばし続けている「これから」の会社でもあります。私たちとしては、会社の売上に貢献してくれた方には相応のお礼をしていきたいと考えているので、ぜひ皆さんの創意工夫でお店をよりよくしていってほしいですね。
飲食店のほうはこれからいろいろと整えていくので、さらに柔軟に対応できると思います。お互いのフィーリングも含めて、話し合いながら決めていきたいと思っておりますので、ちょっとでも興味があったら、まずはご連絡ください。オンラインでもお話しすることもは可能です。

※改装前の飲食店の内装

現在のキッチンの状況
寿司屋のカウンターも残っています
小上がりからカウンター。(現在、片付け中です)
小上がりもあります。カウンター含めて30-40名程度は入れる大きさ

求人内容詳細

丸イ末永金物店店長候補
▼業務内容
・建築金物・家庭金物の販売
・電話での工事受付業務、清掃・配達業務
・合鍵の作製、簡単なパソコン入力業務

▼勤務時間
8:00~16:00

▼休日
日曜日、GW、お盆、
年末年始(年間変形労働制)

▼必要資格
普通運転免許(AT限定可)

▼基本給
180,000 円~220,000 円+各種手当

▼待遇
社保完備、昇給有
賞与年 2 回(前年実績 3.0カ月分支給)
福利厚生充実、通勤手当、退職金制度有

▼採用の流れ
応募

面接(複数回)

内定

新しく立ち上げる飲食店の料理人
▼前提
1から一緒に立ち上げてもらうので、まずはぜひ現地でもオンラインでも気軽にお話をしましょう。我々が期待することと、応募者の方がどんなことを考えているのかを擦り合わせながら、働いていただくかどうかを決めるので、まずは気軽にご相談の連絡をください!

▼業務内容
・飲食店の運営(基本的には全てお任せします)
・コンセプト、運営形態、内装など一緒に考えていただきます

▼勤務時間
運営形態による

▼休日
運営形態によりますが、町内の人の流れを考えると日曜日になるのではないかと思います。

▼必要資格
普通運転免許(AT限定可)
※生活するために必要です。取得は採用決定後でもOK。

▼基本給
200,000 円~250,000 円程度
各種手当+
実際に売上含めて店舗経営に携わってもらいますので、収支次第ではさらに基本給、賞与のアップは見込めるかと思います。

▼待遇
社保完備、昇給有、福利厚生充実、通勤手当、退職金制度有

▼採用までの流れ
応募or問い合わせ

希望の擦り合わせ(現地orオンライン)
(問い合わせのレベルで構いません)

オンラインの方は、構想が前に進められそうなで採用を検討させてもらう段階で、現地にて店舗の見学などをお願いします。

事業開始に向けてスタート

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    ライター

    佐々木ののか

    1990年生まれ。筑波大学卒業後、東京の老舗カバンメーカーにて1年間勤務ののちに退職し、フリーランスとして独立。インタビューを中心としたライティング業務を幅広く承っているほか、新聞や雑誌に随筆・書評を寄稿している。2021年1月から音更町に拠点を移し、猫と馬と暮らしています。著書に『愛と家族を探して』『自分を愛するということ(あるいは幸福について)』(ともに亜紀書房)。

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