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【後編】7組のアイデアをみんなで考えよう!TOYOTA SOCIAL FES!! in 釧路/2025年11月30日開催当日レポート

2025年11月30日、釧路市の釧路公立大学にて若者の“やりたい”を応援する1日限りのイベント「TOYOTA SOCIAL FES!! in 釧路」が開催されました。

前編では、当日の流れと当初のプレゼン内容、グループワークの様子を紹介しました。
後編では、グループワークを経てどんなアイデアが生まれ、どのように実現への道を歩んでいくのか。各グループの成果物と発表内容について紹介します。

①道東学会を広めたい!参加者を募りたい!(酒井りかさん/標茶町出身、浦幌町在住)

私たちは「釧路市でも道東学会を開催できるのかな?」というテーマで話しました。
ターゲット層は20~60代で、昼の部と夜の部の2部開催で考えています。
昼の部は釧路公立大での開催を想定し、釧路のまちづくりや観光資源についてグループディスカッションで話し合ってプレゼンテーションを行い、交流を深める会にしたいです。具体的に話す内容の候補として、釧路のソウルフード、お土産を考える、市内の廃墟、釧路で食べられる魚などです。
夜の部ではまちあるきツアーなどを盛り込みながら、みんなで食べて飲んで、交流したかった企業などと気軽に話せる場を設ける会にしたいです。

ぜひみなさんも釧路市での道東学会に気軽に参加してほしいです。

②空きビルの新しい場づくり、始動!(天野哲さん&プロジェクト参加大学生)

私たちは空きビル活用のテーマを「まちのリビングを目指す ~おばあちゃん家~」としました。
まず、使わなくなった空きスペースの中でやりたい人とやりたい人をコラボさせるのはどうだろうかと考えました。例えば真ん中に書いてある絵はこたつとみかんなのですが、僕(発表者)がたこ焼きと間違えたところから、たこ焼きパーティーもいいのではないかと考え、来年の1~3月まで試験的にやってみることになりました。他にもクリスマスパーティーやDIYワークショップなどもできそうです。
ですが、愛着がないと実行できないのでは?という疑問も生まれ、「持ち寄りリビング」というアイデアが出ました。こちらの空き店舗は昔高齢者の方々が野菜や着物を売っていたようで、おばあちゃんの知恵のようなものを共有しながら一緒にいまの空き店舗を盛り上げていこうという声もありました。

天野さんが言っている「いたい場所」=居場所をつくることで空き店舗を活用していきたいです。

③地域の声から、活性化アイデアをつくりたい!(附属釧路義務教育学校8年生チーム)

僕たちは、多くの人たちにもっと出かけてもらうためにイベントを行う必要があると考えました。
具体的には、8月1週の土日にある春採夏まつりを活用したいです。釧路市内には、遊学館などの小学生向けの施設が多いと感じています。なので、中学生や高校生に向けた祭りを2日間にわたって開催してみたいです。
土曜は小学生向けにして、千本くじや金魚すくいなど誰でも楽しめるものにして、日曜はサバイバルゲームを現実世界でやりたいです。施設はデジラポがいいのでは、という案が出ました。春採湖周辺でFPS(注:ファースト・パーソン・シューティングの略。一人称視点シューティングゲーム)ゲームをやってみると面白そうというアイデアも出ました。

告知方法は主にSNSで行います。釧路市の公式LINEでもイベント情報を流してもらえるように働きかけたいです。

④Cool Stay 釧路プロジェクトを盛り上げたい!(沖舘和音さん/岩手県出身、釧路市在住)

僕たちは「Cool Stay 釧路を広めよう」というテーマで考えたのですが、そもそも地元に知られていないのでは?という大きな課題があることに気づきました。そこで、知ってもらうために何ができるかを考えていきました。
子どもたちに知ってもらうためには、テーマ曲に踊りや振り付けをつけるなどのアイデアが出ました。大人に向けては、地元企業に協力してもらい、釧路バスの車内でテーマ曲を流してもらったり、飲食店でBGMとして使ってもらったりという案が出ました。他、釧路市役所の電話保留音に使う、地元アイドルに歌ってもらうということもやってみたいです。
踊りについては、AKB48の「恋するフォーチュンクッキー」のような形でみんなで踊ったものを繋ぎ合わせられたら面白いのではという意見が出ました。イベントでは、のど自慢のように市民の方に歌ってもらったり、カラオケで採点イベントをしても楽しそうです。目指すは、くしろ港まつりや盆踊りであらゆる人に踊ってもらう未来です。

最後に、トヨタさんにもぜひ協力をお願いしたいです。例えば、レンタカーなどにCDやカセットを置いてもらう、車にステッカーを貼ってもらう、トヨタイムズで発信してもらうなどいろんなアイデアが出ました。

今日いらっしゃっているみなさんにもCool Stay 釧路を広めてもらえるとうれしいです。

⑤エゾシカを軸とした共創まちづくりを通じて、阿寒町を挑戦できるまちにしたい(西本将来さん/広島県出身、釧路市在住)

僕たちは、エゾシカを知ってもらうことを主題に置きました。
エゾシカについて知っている人が少ないと、食べてくれる人が少なくなり、買ってくれる人が少なくなります。そもそもつくる側の人が少ないということもあり、知ってもらうために鹿肉にフォーカスして考えてみました。
まずはSNSを用いて、インスタグラムのリール動画などで「狩り→加工→グルメ」の流れを動画や写真にすることで、北海道だけでなく日本全国、ひいては世界各地に広めていきたいです。
次に、鹿に興味を持つ人を増やし、ハンターや解体を行う人、つくったものを購入する消費者を底上げし、需要と供給を増やしたいと考えました。いまは鹿肉が高くて手が出ないという状況があると思うのですが、需要と供給を増やすことで結果として価格が抑えられ、日常的に鹿肉を食べる状態にしていきたいです。

認知を広げるため、一緒に考えて実行するメンバーも募集中です。興味を持った方は、西本さんへお声がけをお願いします!

⑥サブカル・コスプレを通した地域おこしがしたい!(石山あかりさん/釧路市出身、在住)

私たちは、釧路にどんなサブカルチャー・ポップカルチャーのイベントがあるといいかについて話し合いました。
まず、イベント内容として、コミックマーケット(注:東京で開催。通称コミケ)のようなものや、コスプレをしながら清掃活動やまちあるきを北大通の街中を使って行う、チェックポイントを制限時間内に回るロゲイニングなどのアイデアが出ました。
次に、コスプレをするのは初心者からするとハードルが高いのではないかということで、ハードルを下げるために何ができるかを考えました。例えばコスプレ講座などの初心者向けの講習会を開いてみると、飛び込みやすく仲間づくりもできるのではと思いました。
イベントの告知方法としては、メインをSNSとして、町内会を回ったりなどのアナログでの活動も行い、市長にコスプレをしてもらうのも面白いのではという意見も出ました。具体的な開催日としては、他の同様のイベントと被らないようにするためにGW前後や10月末だと実現可能性が高いと考えています。10月末にするとハロウィンにぶつけられ、より参入しやすくなると思っています。
次のアクションとして、有志のメンバーを集めたミーティングを年内にやりたいです。もしGW前後に開催するとなると、1月には内容を固めてロケーション候補先への許可取りを進め、開催の2ヶ月前には告知できるような状態を整えたいです。

資金集めに関しては、非営利団体として運営できるのが理想で、クラウドファンディングや協賛金を募る形で運営できればと考えています。

⑦知床/阿寒摩周/釧路湿原の3つの国立公園と地域を結ぶ、ロングトレイルを知ってほしい!(荻野峻宏さん/愛知県出身、弟子屈町在住)

ワークショップの間に数十分ほど公立大の周辺をみんなで歩いてきました。「のんびりゆったり歩いてみるのもいい」「空気や空、自然がきれい」「風を感じてリフレッシュされた」という感想が出ました。
参加者から、「ロングトレイルに対してハードルの高さを感じていましたが、自分なりのやり方でロングトレイルに臨めることを知り、新しい発見があった」という感想もありました。
歩くという体験をワークショップ内に入れた理由に、自分の体験がないと語れないということがありました。歩いた後にトレイルの魅力をどのように伝えていけばいいのかのアイデア出しを行いました。
まずは発信について、実際にYouTubeなどで「トレイル」と検索すると過酷そうな動画がたくさん出てきます。そうではなく、近くの道を散歩しているだけでもトレイルになるということをSNSで発信していきたいです。
トレイルを実際に体験してもらうために考えたのが、「春採湖トレイル」というアイデアです。春採湖を一周しながらトレイルの魅力を一気に伝えたいです。時期は5月中旬にして、ちょうど釧路では桜が咲く季節なので景色を見ながら地域の人たちとも一緒に話し、お花見トレイルのような形にしたいです。

開催日は来年の5月16日(土)です。一旦オフ会を冬に釧路で開催予定です。みなさんのご参加をお待ちしています。

最後に、釧路公立大学の川島啓教授より各グループの講評をいただいたあと、3名の方が今日の感想を発表してくださいました。

抜粋して紹介します。
・「同じ志を持った人が釧路にはこんなにいるんだと実感でき、いい機会になりました」
・「幅広い考えがどんどん出てきて、どれもすぐに活かせそうだと思いました」
・「実際に外を歩いてみて、体験する大切さを感じました。今回のようなイベントを他の場所でも開催していければ、地域のよさを広めることにもつながると思うのでまたこのような機会があれば参加したいです」

筆者自身はこのようなワークショップに初めて参加したのですが、テーブル内でどんどん出てくるアイデアをつなぎ合わせ、点と点を線にしていく作業をグループで行う面白さを存分に感じることができました。バックグラウンドが違う方々が一つのテーブルに集うからこそ、互いの知見が活かされるということを目の当たりにしました。

今回は7つのやりたいことが発表されましたが、独立しているように見えて、それぞれを組み合わせることもできるのではないかとも感じました。

例えば、駅前の空きビルでの場づくりとして、サブカルチャーイベントの会場として使うことができたり、Cool Stay 釧路プロジェクトで挙がっていたのど自慢大会やテーマ曲を踊る会場として使うこともできそうですよね。

阿寒町でのエゾシカについて知ってもらうための活動の一環として、ロングトレイルの立ち寄りスポットに阿寒町を加えると、地域課題も学べますし、トレイル中の食事場所としての機能も果たせ、歩いて食べることで阿寒町をもっと知ることができるきっかけになりそうです。

やりたいという思いを持つ人、アイデアがある人、実行をサポートしたい人、応援したい人など、さまざまな人が集まる機会があるからこそ実現できることがあると強く感じました。
何事も一人ではゴールまでたどり着くことはできず、多くの人の支えが必要だからです。
半日をともに過ごしていく中で、意気投合した仲間を見つけた方も多いと思います。

今回のイベントの中から形になるものが生まれ、同じ会場にいたみなさんとまた再会できますように。

そして、このような機会を道東各地で続けることで、地域の中でやりたいと思っている人同士をつなげる機会をもっとつくっていけたらと思いました。