釧路エリア
広報 地域コーディネーター

課題の多さはやりがいの多さ。釧路市阿寒町の地域づくり推進コーディネーター(地域おこし協力隊)を募集します

ただいま募集期間外

釧路市阿寒町行政センター

北海道釧路市阿寒町中央1丁目4−1

道東のはたらく情報を発信する「#道東ではたらく 」。第4弾は、北海道釧路市阿寒町の「地域づくり推進コーディネーター」として活動する地域おこし協力隊を募集します。

こんにちは!ドット道東理事の名塚ちひろです。
私は釧路市生まれ、釧路育ち。高校までは釧路に住んでいましたが、進学・就職で10年以上地元を離れ、5年前にUターンをしました。

Uターンした翌年、私は釧路市街から25キロほど離れた釧路市阿寒町という小さなまちで、ゲストハウスコケコッコーをオープンしました。
実は、それまで同じ釧路市内でも馴染みのなかった阿寒町。
住んでみると、気候の良さや穏やかな空気、そしてまちの人たちにすっかりと惚れんでしまいました。

釧路市街と阿寒湖の中間に位置する阿寒町

釧路市阿寒町は、国の特別天然記念物のタンチョウが舞い降りる豊かな自然に囲まれ、「阿寒丹頂黒和牛」「阿寒モルト牛」「阿寒ポーク」「阿寒もみじ(エゾシカ肉)」など、多くの農畜産物が生産されています。
釧路空港から車で15分、高速道路の阿寒ICからは車で5分というアクセスの良さも魅力のひとつです。

▲阿寒町の中心部。コンビニやスーパー、信金など生活に必要な施設は揃っています

かつては炭鉱のまちとして栄えていましたが、炭鉱の閉山をきっかけにどんどん人口減少が進み、さらには2005年に釧路市との合併により人口減少が加速、さらに地域住民の高齢化と地域の商店街も後継者不在による閉店等を余儀なくされ、空き家や空き店舗が発生するといった課題を抱えています。
その一方で、ここ数年、阿寒町へUターンや I ターンをし、起業や事業継承をした若者が精力的に地域活性化に繋がる活動に取り組んでおり、その活気が戻りつつある機運がまさに今、高まっています。
そしてこの度、阿寒町で「地域づくり推進コーディネーター」として令和3年度の地域おこし協力隊を2名募集することになりました!

道東で何かしたい、釧路や阿寒町で何かしたい、自分にしかできないことをしたい、そんな想いを持つ方はぜひご応募ください!
(募集は令和3年4月1日〜4月23日まで、採用は6/1を予定しています)

それでは、ここからは、なぜ私が阿寒町でゲストハウスを開いたのか、そしていま、阿寒町にどんな変化が起こっているのかを、私のこれまでを辿るとともにご紹介したいと思います。
少し長くなりますがお付き合いください!

築70年の元旅館を改装し、2017年にオープンしたゲストハウスコケコッコー

もう戻ることはないと思っていた釧路

「釧路が大好き、いつか戻って来たい。」

私は、そんな強い想いを持っていたわけではありませんでした。
18歳で釧路を離れたあと、大学でデザインを学び、卒業後は首都圏のITメーカーのデザイン部に就職しました。「社会に貢献できる仕事をしたい」「上流工程の仕事をしたい」、数々の格好の良い理由はたくさんありましたが、都会への憧れ、ネームバリューのある会社、安定した給与は、釧路育ちの自分にとっては魅力的に見えました。

デザイナーとして大きな案件にも関わり、仕事へのやりがいも感じてはいましたが、その一方でずっと気になっていたのは、地元釧路のことでした。
当時、全国各地のソーシャルグッドな事例を紹介しているgreenz.jpや雑誌ソトコトを読んでは、「なんで釧路の事例は載ってないんだろう。これだから釧路は相変わらずイケてない……」とため息混じりに嘆いていました。

市民団体クスろ、爆誕

そんなことを思い、悶々としていたある日、たまたま釧路に帰省した私。「帰ってきているなら飲みに行こうよ!」と誘ってくれたのは、当時釧路にUターンしたばかりの高校時代の友人でした。彼女に自分の釧路に対する悶々とした思いを打ち明けると、これが大いに盛り上がったのです。
「うちらも釧路で何かやろうよ!」このくらいの軽いノリと、ものすごい勢いで生まれたのが市民団体クスろです。2014年のことです。

クスろを立ち上げた私は、釧路と東京を月1で往復し、釧路のいろいろな人と会うようになりました。
「釧路は相変わらずイケてない……」
クスろを始める前まで、私が呟いていたこの言葉。
これは、私が釧路にいる人や動きを全然知らなかっただけであり、実は釧路にも魅力的な人や面白い活動がたくさんありました。

クスろを通して、これまで会社でも友達でも出会わなかった魅力的な人々。彼らの暮らしや生き方が、当時の私にはとても新鮮で魅力的でした。

さて、クスろを初めて2年が経ち、30歳が近づくにつれ「このままでいいのか……」と悩むようになりました。
仕事は充実していましたが、年々忙しくなり終電帰りなんて当たり前。仕事の規模は大きい分プロジェクトメンバーも多く、自分が成し遂げた仕事とはなかなか思えず、スキルアップにつながっているのかも不安に感じていました。
一方で、クスろのメンバーや釧路でお世話になっている方々からは、「今日はこんな人と会って、こんなアイデアが出た」「デザイナーも若い人も少ないから、やって欲しいことがたくさんあるよ」と楽しそうな声が聞こえてきます。
「私の幸せはどっちなんだろう……」そんな風に思い始めました。

都会というトレンドの中に身を置けること、安定した給与に未練がないと言えば、嘘になります。
だけど、釧路にもっと関わりたい。自分以外の誰かでもできるような1/100の仕事より、自分だからこそできる、1/1の仕事をできるようになりたい。
その思いが徐々に強くなり、2016年、私は11年ぶりに釧路に戻りました。

会社のみなさんとはとても仲がよく、送別会にはたくさんの人が集まってくれました。辞めることに不安や迷いはありましたが、それ以上に釧路でどんなことができるかなとワクワクしていました。

可能性を秘めた阿寒町。そこでゲストハウスをつくる

Uターン後、半年くらいはずっと自宅でデザインの仕事をしていましたが、家族やクライアントとしか話さない日々に「これじゃ東京の生活と変わらないじゃん!」と思い、せっかく釧路にいるんだから釧路でしかできないことをしなきゃ!と、たどり着いたのがゲストハウスでした。
集客を考えると釧路の市街地で開業する方が良いのでしょうが、私はあえて阿寒町で開業することにしました。
それにはいくつかの理由がありました。

・北海道らしい風景が残っている
・アクセスが良い(そこまで悪くない)
・趣ある、自分好みの物件がある
・ある程度小さい町で、自分のアクションによる町の変化が見えやすい
・競合が少ない、増える見込みがあまりない

そう、阿寒町は大穴場だったのです。

実際に町を訪れると、水色のアーチ型をした人道橋があり(散歩コースにぴったり!)、農家の直売所があり(新鮮な野菜を毎日食べられる!)、「ゲストハウス?よくわからないけど阿寒でやってくれたら嬉しいよ」と言ってくれる町の人がおり(こういう人がいるところに住みたい!)、一気に暮らすイメージが湧きました。

昔旅館だったという物件を見つけてから半年後、私はそこでゲストハウスコケコッコーをオープンしました。

お神輿や相撲大会、灯篭流し、盆踊りなど、昔からの行事が今も残っているところも、阿寒町が好きな理由の一つです。

ゲストハウスオープンを経て、変わった阿寒町

阿寒町はゆっくりと、でも確実に変化してきています。
十数年ぶりのニューオープンと言われたゲストハウスコケコッコーがオープンして、もうすぐ4年。その間になんと、カフェやバー等の飲食店が4店舗も新たにオープンしたのです。
もちろん、私たちが直接何かをしたというわけではありません。しかし中には「若い人の動きに触発された」といって開業を決めた方もいます。
きっと私と同じように「何かを始めたい」と言った時に、「よくわかんねぇけどやってみろ!」と言ってくれる阿寒町の人々の言葉に、背中を押された人も多いのだと思います。

周年パーティーやイベントには、ご近所さんもたくさん来てくれます

商工会の青年部の動きも活発になってきました。
これまで町のお祭りがメインの活動だった青年部。しかし最近は「10年後の阿寒町をどうしていくか」という議論がなされるようになり、空き家活用や移住促進などにも力を入れはじめています。

商工会青年部の研修旅行では、道北の上川町へ。実はこの視察が、今回の地域おこし協力隊を募集する大きなきっかけとなっています。

課題の多さ=やりがいの多さ

変わりはじめたとはいえ、阿寒町はまだまだ課題の多いまちです。
取り組みが進んでいる全国の市町村に比べたら、ようやくスタート地点に立ったくらいかもしれません。
しかし、だからこそ、何か始めるにしても第一人者になることができ、独占企業にもなれます。
ライバルは少なく、仲間は多い。
人が足りないからこそ、いろいろな場面で必要とされる。
頭で思い描いているアイデアをすぐに形にし、実行することができる。
自分のアクションによる、まちの変化がすぐに見える。

課題が多いまちだからこそ、小さなまちだからこそ、できることはたくさんあります。
地域づくり推進コーディネーター(地域おこし協力隊)として、住民と一緒に阿寒町を一緒に盛り上げてくれる方、可能性を探り、ともに挑戦してくれる方の募集をお待ちしています。
もちろんゲストハウスコケコッコーもドット道東も、業務をサポートします!

<こんな方におすすめ>
・新しいことに積極的に挑戦できる方
・人とコミュニケーションをとるのが好きな方
・地域の困りごとを解決したい方
・地域行事に積極的に参加してくれる方
・将来起業を考えている方

<勤務条件>
・採用元:釧路市
・募集期間:令和3年4月1日〜4月23日 午後5時まで ※必着
  ※応募状況により、受付期間終了前に募集を締め切る場合があります。
   事前に電話等でご確認ください。
・募集職種:地域づくり推進コーディネーター(地域おこし協力隊)
・雇用形態:釧路市のパートタイム会計年度任用職員として釧路市長が任用
・募集人数:2名
・募集対象:心身ともに健康で、地方都市の活性化に意欲があり、地域の特性や風習を尊重して地域住民と積極的にコミュニケーションを図れる者/普通自動車運転免許証を所持する者/ワード、エクセル、パワーポイントなどのパソコン操作ができる者/インターネット、ソーシャルネットワークサービスを活用し、情報発信を積極的に行える者3大都市圏をはじめとする都市地域等(過疎地域を除く)に生活の拠点を置く者で、釧路市阿寒町内に住民票を異動し、任期終了後も定住の意思がある者 ※現住所等が該当するか等、地域要件の詳細はお問い合わせください。/阿寒町商工会青年部賛助会員として活動できる者 など
・報酬:月額:219,178円 ※期末手当あり
・待遇・福利厚生:社会保険完備(健康保険、雇用保険、労災保険)、年金(厚生年金)など
・仕事内容:(1)阿寒地域への移住を誘引する活動
阿寒地域の新たな魅力発掘と情報発信/空き家や空き店舗等の情報整理/事業所の求人情報等の情報整理/写真や動画等を活用した情報発信/移住や起業希望者の相談対応/移住を誘引する企画の立案/その他、阿寒地域への移住を誘引するために必要と認める活動
(2)自身の定住に繋がる活動
地域住民との交流活動によるネットワークづくり/スキルアップのための各種研修会等への参加/その他、自身の定住に繋がるために必要と認める活動
(3)その他の業務
地域づくり推進に資するために必要と認める活動
・活動場所:北海道釧路市阿寒町(勤務場所:阿寒町行政センター地域振興課内)
・活動時間:原則、週5日勤務。8時50分~16時35分(休憩時間:45分)※ただし、始業及び終業時間は協議のうえ変更可
・休日休暇: 釧路市会計年度任用職員の勤務時間、休暇等に関する規則の定めによる付与