

【イベントレポート】「まちの見本市」〜下北沢に道東の風が吹く
2025年3月22日〜23日、東京・下北沢のBONUS TRACKで「まちの見本市」が開催されました。日本全国のまちづくりに関わる実践者30組以上が一堂に会するトークイベント&マーケットで、DOTO-NETとして東京で道東の物産を扱う出店は初となりました。
イベント名:まちの見本市
開催日:2025年3月22日(土),23日(日) 11:00-17:00(入場無料)
会場:BONUS TRACK(ボーナストラック)
住所:世田谷区代田二丁目36番12号〜15号
主催:まちの見本市実行委員会(omusubi不動産)
協力:小田急電鉄株式会社
お問い合わせ先:bonustrack@omusubi-estate.com
omusubi不動産 下北沢店
本イベントでは、総勢10名以上のヤングたちが関わってくれました。その中で今回は、当日運営に入ってくれたDOTO-NET学生サポートスタッフや、道東を愛する有志・東京道東同好会のメンバー、制作に協力してくれた方など、さまざまな道東ヤングが感じた「道東in東京」をご紹介します。
菊地聖奈(オホーツク・雄武町出身、東京在住、会社員)
今回、2日間現場に立って感じたことの一つ目は、道東に行ったことがある人、興味がある人に会えて、率直に嬉しかったということです。道東を旅行した若い方が「こんなにいい場所なのに人が少なくて、衰退していかないか不安になった」と言っていて、出身やゆかりのある人ではなくてもこのような気持ちになる人がいるんだと初めて知りました。魅力や活気をうまく宣伝できていない側面もあると思うので、若者が楽しみやすい道東ツアーを企画してみたいです。来場者の中には今回のイベントで初めて道東の広さを知り、びっくりしてる人が多く、道東の地図パネルを使った説明が効果的だったと感じました。
二つ目に、今回のイベントでのお手伝いを通じて、自分と同じ世代(ヤング)と長い時間交流できたことがとても有意義でした。はじめての繋がりができたり、今まで知り合いだった人も、これまでは短時間のイベントでしか交流できていなかったので、ほぼ丸2日一緒に活動して、より仲良くなれた気がします!
最後に、、、道東の産品について自分はまだまだ知らないんだということがわかったので、まずは.dotoガイドブックで紹介されているものを全部食べて、飲んでみようと思っています。そして次回このようなイベントに参加できたら、私の故郷の雄武町の産品も出して、発信したいです。

佐藤颯太(北海道恵庭市出身、東京在住、会社員)
リアルの場でものを売った経験を振り返ると、2020年に士幌町の道の駅でインターンをして以来だと気づき、しみじみしてしまった佐藤です。今回は、自分が誰かにとっての道東とのタッチポイントになる、そんな経験ができたイベントになりました。
私は大学生の時にドット道東を知り、士幌町で住み込みのインターンに参加したことをきっかけに道東との関わりが始まりました。その時は、ドット道東のメンバーや.dotoガイドブックなどが道東と自分とのタッチポイントでした。今回のイベントでは、まだ道東に行ったことがないという方や「道東」という言葉を知らない方も大勢来場してくださいました。そんな方々に、自分が知っている道東を自分の言葉で伝え、道東の産品を買ってもらったり、新たに道東に興味を持ってもらえたこと、それがとても嬉しかったです。初めて道東と出会った時の感動を今度は誰かに提供できる、そんな貴重な経験ができました。
来場された方々や一緒にお手伝いしたメンバーとの会話を通じて東京でやりたいことがたくさん見つかったので、どんどん実行していきたいです。

羽田野未莉(十勝・帯広市出身、東京在住、会社員)
まちの見本市のお手伝いに参加した感想を一言で表すと「道東ってすごい」。道東の底知れない魅力と、その魅力が生む人の繋がりに気付かされた、貴重な機会となりました。
私は2日目の日曜日に接客のお手伝いをさせていただきました。恥ずかしながら、今回参加するまであまり知らなかった産品もあったのですが、その美味しさやストーリーに感動し、こんな美味しいものを作っている道東の事業者さんは本当にすごいと感じました。
そして接客する中で、道東の食を介して人と人との繋がりが生まれる場面にたくさん出会いました。家族連れのお母さんがじゃがバターを口に入れるなり「うまっ!!!!」と100点満点のリアクションをしてくれて、それを聞いた周りの人たちが思わず笑い合ったり。子どもたちがじゃがいも詰め放題を全力で楽しみ、それをご家族だけでなく出店者の私たちや他のお客さんが見守っていたり。そんなあたたかい空間が、とても素敵だなと感じました。
一緒にお手伝いをした道東ヤングメンバーもみんな、道東愛に溢れていて、初めてお会いする方もいる中で、それぞれが道東に魅了され、道東愛で繋がっていく一体感がとても心地よかったです。
今回のイベントを通して、まだまだ私の知らない道東の魅力がたくさんあるし、もっと知りたい、たくさんの人に知ってほしい、という想いがより強くなりました。また今回のような機会があればぜひ参加させていただきたいです!

小林般(東京出身、東京在住、会社員)
私は主にクラフトビールを売りながら、商品を通じて道東のことを紹介したり、来場理由をお伺いしたりしました。このようなイベント出店は大人になって初めての経験で、美味しい道東の商品を来場者の方々に食べてもらえたのは嬉しかったです。
東京育ちの私には、道東の産品について知らないことがたくさんありました。例えば、以前釧路に行った際に飲んだクラフトビールについて、道東の漁師さんが缶のイラストを描いているなどの背景情報を初めて知り、驚きました。もっと道東の産品や事業者さんのことを学んだり繋がれたりしたら、来場者の方々にさらにリアルな道東の魅力を伝えられるようになりそうです。商品販売と道東の紹介のバランスに苦戦しながらも、最終的に2日間で想定を大きく超える売上となり、嬉しかったです。一方で運営面では、お酒を飲まない方向けのノンアルコール商品の充実や、片付けの際の役割分担など、次回への課題も感じています。
また今回、道東にゆかりのある初対面のスタッフの方々とも仲良くなれました。出身や移住、インターンなど道東にも多くの関わり方があることを知り、東京とはまた違った魅力があるんだなと感じます(この魅力がなんなのか言語化してみたい…)。他の団体の方ともお話しし、皆さんそれぞれの地域やコミュニティに感じている価値を聞くことができたのも良い経験でした。私は東京出身で「地元を盛り上げたい」という気持ちは希薄ですが、道東出身の皆さんは地元への想いが強く、一種の羨ましさをおぼえます。生まれ育った場所が強いアイデンティティになり、熱量に繋がる、その感情を持たない自分だからこそ、道東や他の地方の活性化に携わってみたいと思っています。

伊藤そえる(オホーツク・北見市出身、東京在住、学生)
私は昨年の春上京し、自分のまちのことを全く知らない人たちに囲まれて1年間過ごしてきました。まず嬉しかったのは、ブースで一緒に過ごしたスタッフのみなさんが、私の地元のことを当たり前に知っているという安心感です。下北沢という東京の慣れない土地で、あの一角だけは小さな道東でした。そんな空間で過ごせたことに感謝しています。
また、私はイベント当日だけでなく、インスタグラムの紹介文のお手伝いもさせていただきました。その時に感じたのは、関わり続ける大切さです。私は高校生のとき道東の魅力を全く知らない状態でドット道東のインターンに参加し、今まで関わらせていただいています。でも今回紹介文を書いたとき、販売予定の産品について、すべて知っていたんです。あのときクラウドファンディングを頑張っていた方、あのときクラスワークドートーでお話しを聞かせていただいた方、ぼんやりとでも見聞きしたものが、自然と道東を知ることに繋がって、自分の言葉で道東を紹介する力になっていることに気づきました。これからも自分事として、DOTO-NETに関わり続けたいです。
イベントでは、足を止めてくださった方、お話しを聞いてくださった方、実際に体験してくださった方、グッと興味を持ってくださった方、すべての方との出会いが心動かすものでした。まずは少しでも心に道東という土地があることを知っていただけたら嬉しいです。
今回のイベントに参加し、こんなに私は自分のまちを誇りに思っていたんだと気づける瞬間がたくさんありました。私ももっと自分の言葉で、道東という土地の魅力を伝えられるよう、生まれ育った環境に自信を持って日々過ごしていきたいです。

佐藤慶太(十勝・浦幌町出身、札幌市在住、北海学園大学経済学部地域経済学科3年)
今回販売した産品の中には、私の地元である浦幌町のものや、関わりのある事業者さんのものも多かったため、東京でこのようなイベントがあることが嬉しく、また出店者として現地でお手伝いできてとても感慨深かったです。
20年間北海道に住んでいる私にとって、「道東」を知らない、北海道に一度も訪れたことがないという人が多い環境はとても新鮮でした。最初は、ブースに立ち止まってくれる人がいるのか不安な気持ちがありましたが、じゃがいも詰め放題やパネルを使った道東の説明に対するお客さんの反応が思っていた以上に良く、楽しく会話をしながら商品を販売することができました。お客さんに「美味しい」と言ってもらえたときはとても嬉しかったです。また、お客さん同士の会話や出店者同士の交流もたくさん生まれていて、ローカルの温かさを感じました。
このイベントを通して、新たに知ることができた道東の魅力がたくさんあり、より道東のことが好きになりました。お客さんにも「道東っていいな」と思ってもらえていたら嬉しいです。今後もこのような機会があれば積極的に関わっていきたいと思います。

森野ひにち(イラストレーター)
私は今回、ブースに掲示する商品POPを担当しました。会場に立ち寄った方々の会話のきっかけになったらいいなと思いながらイラストとデザインを制作しました。
じゃがいもPOPは、種類や見た目、味の違いでおっ?と興味を持ってもらえるように。はまなすのPOPは、はまなすの特徴的なピンクと上品さは活かしつつもなるべく爽やかに、そしてお祭りで飲みたくなるように!を意識しました。当日会場に行ってみると「何食べようか、じゃがバタが美味しそうだったよ」という声が聞こえてきたり、スタッフの方から「POPがあって商品説明がしやすかった」とお話をいただき嬉しかったです。
私自身も北海道生まれですが、当日会場でじゃがいもを買って初めて食べ比べをしてみました。どのじゃがいもも想像以上にしっかり味の違いがあって、こんなに違いがあるんだ!と驚き、おいしくて面白い経験になりました!


てづかあゆ(編集ディレクター&デザイナー)
今回のイベントで使っていただいたプライスカードのデザインを担当しました!
DOTO-NETのブランドの世界観に合うように、色やフォント、全体のバランスを整えながら制作しています。商品の良さがちゃんと伝わるよう、優先すべき情報や目に入る順番などを考慮しました!



会場には足を運べなかったのですが、現地の写真を見せてもらって、並んでいる様子にじわじわ嬉しさが込み上げました……!東京にいながらでも、こんなふうに道東に関われることがあるんだと実感できて、とても嬉しく思いました。自分にできることは小さくても、何かしら形にできたことがありがたかったです。またなにかお手伝いできることがあれば嬉しいです。ありがとうございました!
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ご紹介した以外にも、多くの道東ヤングがスタッフとして運営を支えてくれていました。また当日はお客さんとしても、DOTO-NETのヤングやミドルたちが入れ替わり立ち替わり訪れて、イベントを盛り上げてくれました。この場を借りて感謝申し上げます。開催前にはどんなイベントになるのか想像できませんでしたが、蓋をあけてみたら来場者に驚かれ、喜ばれ、次のつながりも生まれ。商品の魅力と共に、「道東」が東京にたくさんの種を蒔いた2日間でした。
