COLUMN

「.doto vol.2」ビジョンブック×「就活」座談会―Vol.1 「少し先」の自分の未来が見えた本

道東の「今」と「未来」が詰め込まれたアンオフィシャルビジョンブック『.doto vol.2』。

出版1周年を記念して、20代3名によるビジョンブック×「就活」座談会を開催しました。

就活やこれからの生き方について考える20代3名の座談会の様子をお届けします。

登壇者

川端 りん(かわばた りん)
東京都出身、北海道札幌市在住。北海道大学大学院1年生。北海道への憧れがあり大学から移り住み、道東のアンオフィシャルガイドブック『.doto』をきっかけに道東の魅力にハマっていく。現在シュウカツ真っ最中。

丸橋 芽久(まるはし めぐ)
千葉県出身、北海道帯広市在住。帯広畜産大学4年生。小学生から獣医になることを目指して勉強をしてきたが、点数が届かず夢を諦めた。ドット道東のインターンを通してやりたいことを見つけ、志望していた企業に内定が決まる。

吉田 清香(よしだ さやか)
千葉県出身、北海道新ひだか町在住、まちづくりライター(社会人1年目)。北海道教育大学釧路校への進学を機に北海道釧路市に移住。北海道でのさまざまな出会いによって、人生に対する考え方が180度変わっていく。自分の「わくわく」を大切に生きる22歳。

「少し先」の自分の未来が見えた本

――早速なんですが、ビジョンブックで印象に残っているページはありましたか?

川端 最初に開いて読んだのは、「20代道東白書」のページですね。就活や今の人生において、大事にしたいことが何だったかを天秤にかけるという企画で。登場人物の人生の選択における葛藤が具体的に書かれているページです。

ビジョンブックを買ったときはまだ就活も意識していなかったし、これからのことをそこまでちゃんと考えていたわけではなかったのですが。ページを読み進めていくにつれて、20代、近い未来私もそうやっていろいろ天秤にかけて悩んでいくのかっていうのを思いましたね。

――めぐちゃんはどうでしょう?

丸橋 私は、「2人目のダンサー」のページが印象に残っていますね。というのは、就活で一番悩んでいる時期にこの本を手に取っていたんです。自己分析をしていく中でやりたいことがたくさん出てきて。でも全部違う分野というか「自分って本当は何がしたいんだろう」と自分自身のことがわからなくなって、ものすごく悩んでいた時期でした。

そんなときにページの冒頭で「やりたいことがわかんない私はどうすればいいの」って書いてあるのを目にして、まさに自分だなって思って。この文章は私のために書いてくれてる!と思って、そこから食いつくように読みはじめましたね。

――自分の悩みと本に書いている内容が一致したんだね。

丸橋 ものすごく当てはまったんです。2人目のダンサーって「やりたいことはないけど、やりたい人の応援を全力でする」っていう方のインタビュー記事が掲載されているんですけど、勝手に自分がやりたいことがわからないことに対して落ち込む必要はないっていうか。今できることをやっていけばいいのかなっていうのに気付かせてくれたんです。

――さやかちゃんはどうでしょう?

吉田 私もりんちゃんと同じく、「20代道東白書」のページが印象に残っています。話をしている方々は私と同じ20代ですが、少し上の25-29歳の方たちだったので、数年後、もっといろいろなことで悩むのかな、結局これからも揺れ動き続けるのかなと考えさせられて。自分自身の少し先の未来が見えてしまう感覚になったのが面白かったというか。また新たな壁にぶつかるのかなとか、新しいチャレンジや夢に向かって進みたいという気持ちは今の自分と同じだな、と思った記憶があります。

3人にとっての”天秤”

――いま「天秤」にかけているものはある?

川端 いま、本当にモヤモヤしていて、まだモヤモヤの渦中で。「自分がわくわくする方」か「社会人一年目の切符」を天秤にかけている気がします。

――社会人一年目の切符というと、具体的にどういうこと?

川端 新卒だからこそ入社できる企業ってたくさんあると思うんですよね。「新卒しか採用しない、新卒が優先」っていう採用が世間一般的に言われていることじゃないですか。でも私がわくわくするというか、働いてみたいと思うところはそういうところではなかったりする。自分がわくわくすることを選択したら、仮に転職を考えたときに、新卒では行きやすいと言われる企業に入社するハードルが上がっていると思うんです。わくわくと新卒切符のバランスが難しくて。新卒だから行けるところと自分のやりたいことが、あまり重なってないので悩んでいます。

――就活が終わったまるちゃんは何か天秤にかけているものはある?

丸橋 「北海道に住むことを優先する」か「仕事で選ぶ」というのはありました。

――自分のやりたい仕事が北海道にはない、という実情から生まれる悩みだよね。

私は北海道に住みたいって気持ちがものすごく強いんです。でもやりたい仕事は「情報を伝える」こと。なかなかやりたい仕事が北海道では見つからなくて。

北海道が拠点の新聞社を受けたときに、面接官に「他の新聞社は受けないの?」とものすごく聞かれて。でも私は「北海道に住みたいので、北海道だけです」という話をしていました。ちょうど願いが叶って、うまくいったと自分では思ってるんですけど。そこがもしもダメだったら、またどっち(北海道か仕事)を取ろうかっていうところで本当に迷ってたと思います。

――さやかちゃんはどうかな?

吉田 私がずっと悩んでいるのは、「わくわく」か「収入面や社会的信用」ですね。私の場合、新卒切符はパッと手放して、わくわく(教員という立場以外から教育に携わること)を選択しました。わくわくを選択した後に激突する壁が、収入面や社会的信用。フリーランスだとクレジットカードなどの契約や更新は特に心配ですね。

――多くの人が選択できない道に進んだんだね。簡単にできる決断ではないと思う。

吉田 収入面でも出遅れるので、強い意志と成長する、挑戦する心とでなんとか自分の心を保ってる感じですね。ずっと揺れています。

――今も揺れて…一回決心はしたもののまだ揺れるタイミングもあるんだ。

吉田 そうですね。でも、もうがむしゃらに今できることを一歩ずつやってます。少しずつ。地道にやるしかないって思って。

Vol.2は、2023年9月下旬公開です。どうぞお楽しみに!

道東のアンオフィシャルビジョンブック『.doto vol.2』は、全国にてお取扱拡大中!
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文:まちづくりライター

よしださやか

千葉県出身・北海道在住5年目。まちづくりや地域密着型のライティングを通して北海道のローカルプレイヤーになることを夢見る22歳。「言葉の力で地域を豊かに!」というビジョンを掲げ、学校と地域の翻訳家(コーディネーター)を目指して奮闘中。2023年3月に釧路市から新ひだか町に移住。

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